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会報誌「KANZEIKYO」Vol.2特別企画  【-Special対談-】 金井恵美子氏 × 熊王征秀氏

2023年11月16日

〔全文掲載〕金井恵美子氏 × 熊王征秀氏によるSpecial対談

まるで夫婦漫才!?関税協組合員だけに明かした驚きのエピソードとは?


税理士 金井恵美子氏(左)/税理士 熊王征秀氏(右)
日本各地を飛び回り今や、税理士界で圧倒的な存在感を放つ、金井恵美子氏と熊王征秀氏。「そのお二方の講演が毎回大絶賛で終了する秘訣は何なのか?」その答えを探しに講演直後の熱が冷めない中、KANZEIKYOが独占インタビューしました。



Q 講演会を日本各地でおこなう理由、魅力について教えてください。

金井)私は、講演に行く先々でその土地の言葉で話しかけてくださるのが、とても楽しみです。方言には、その地方独特のリズムやメロディがあります。

熊王)リズムですね。訛りはね、やっぱり先生方は気を遣ってくれますので、
我々に話す時は標準語でお話してくれますよ。

金井)リズムがね、地方の言葉で違うのでそれがすごく楽しみです。

熊王)方言というのは、良いものですよね。

金井)その土地へ行った実感がね、そこで一気に感じることができますものね。

宮野)熊王先生はいかがでしょうか。

熊王)私も金井先生と同じで、あちらこちら飛び回ってます。研修のついでに旅を楽しむのがすごく好きです。

宮野)まさか先生、観光目的で研修会場を決めているってことはないですよね?(笑)

熊王)いやいや、自分で決めれないので、講演のついでに観光です。旅行ついでの講演では決してありません(笑)



Q 講演される上で、受講される皆さんの集中力を切らさないテクニックはありますか?

金井)私は、とにかくお伝えしたい内容があれもこれもお伝えしたいので、もうできる限り早口でしゃべり続ける(笑)

宮野)熊王先生はいかがでしょうか。

熊王)そうですね、難しいところはゆっくり喋りますね。

金井)私と全く反対ですね(笑)

熊王)私は早口でまくしたてたりしない。生意気な言い方だけれども、我々が思っている以上に聞いていただいている先生方は、消化しきれないんですよ。だから大事なところは本当にゆっくり伝える。

金井)私も、大事なところは2回繰り返して言うといった工夫はしています。

熊王)早口で?(笑)

金井)はい、早口で(笑)

宮野)今回の講演会のテキストは、金井先生がすべて作られたとお聞きしましたが?

熊王)そうです。今まではただの1枚も作らなかったのに、急に心を入れ替えて
(笑)

金井)すべては関税協組合員のために、です!(笑)

熊王)ちなみに、私たちは今まで対談形式の講演会は、過去に10回ほどおこなってきましたが、ほとんど打合わせしないんですよ。

宮野)今日の講演会もですか?

熊王)はい、そうです。ほとんど打合わせしていません(笑)

金井)あまり打ち合わせをせずに本番をおこなった方が盛り上がりますね。打合わせを綿密にすると、そこでおもしろくて燃焼しちゃうんです(笑)

熊王)講演を行う先々で言われます、夫婦漫才ですかって(笑)

宮野)今日のお二人の掛け合いは素晴らしかったです。それでは最後の質問をさせてください。



Q インボイス制度に対応するために、我々が気を付けたいこととは?

熊王)これはもう準備が100%なんですよ。今回講演の中でお話をした2割特例は落とし穴がいっぱいあるので、気をつけなければいけませんが、それ以外は完全な手続きなので、ちゃんと事前に準備さえしていけば、全然怖くない。でも話を聞いていると、まだ割とゆっくり構えて準備していない先生が多い。準備が100%です。あとは、今後いろいろな情報が五月雨式に出ますので、その情報の拾い忘れがないように注意してもらいたい。

宮野)ありがとうございます。金井先生はいかがでしょうか?

金井)仕入税額控除の実務としては、仕入れ先が登録事業者であれば、今までと変わらないんだということで、1枚1枚のインボイスにとらわれて、負担が大きくなるようなオペレーションは想定しない方がいいんじゃないかなと思います。
私たちには、請求書等を保存して仕入税額控除を適用するという実務の実績があります。また、インボイスの記載事項は、1枚の紙に書かれてなくてもかまいません。複数の書類を合わせてインボイスとすることができます。だから、仕入れ先が登録さえしていれば、1枚の書類に記載事項の不備があったとしてもそれを補う書類があればいいのです。制度を甘く見てちゃんと対応しないというのはもちろんだめですけれども、しかし、あまりにも重く受け止めて、日常業務の負担をいたずらに増やすというのも望ましいことではありません。あまり怖がらずに対応していくということも大事だと思いますね。
 これに対して、売手の立場としては、新たに設けられたインボイスの交付の義務を重く受けとめるべきでしょう。インボイスはお客様の納税額を減らす金券ですから、適法であることはもちろん、その記載事項や交付方法についてお客様の利便性に充分配慮しなければなりません。

熊王)金井先生の顧問先は、仕入れ先とか外注先の登録番号とか打診していますもんね?

金井)はい、しています。

熊王)そうですよね。そういった確認をとっておけば、一回検査かけとけば大丈夫です。決して負担にはならないです。

宮野)ありがとうございます。あまり怖がらず事前準備100%で、インボイス制度を取り組むことが大事ですね。
本日はお忙しい中、ご講演いただきありがとうございました。

金井・熊王)ありがとうございました。


▼税理士 金井 恵美子氏
平成5年税理士登録。平成17年より近畿大学大学院法学研究科非常勤講師。税務・会計を中心にクライアント企業をサポートし、全国の税理士会や研修機関等で講師を務める。

▼税理士 熊王 征秀 氏
平成6年に税理士登録。平成9年に独立開業。現在、東京税理士会会員相談室委員、東京地方税理士会税法研究所研究員、日本税務会計学会委員、大原大学院大学教授を務める。

▼税理士/教育情報部員
インタビュアー 宮野 文子


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